堺屋太一ACPF会長 逝去(2019.2.8)

ACPFの代表理事堺屋太一会長におかれましては、2019年2月8日午後8時19分、永遠の眠りにつかれました。

既に各種報道でご承知のとおり、青山葬儀所において、2月16日(土)18:00から通夜、翌17日(日)13:00から葬儀が、

しめやかに執り行われました。

通夜には安倍晋三総理大臣、森喜朗元総理、福田康夫元総理ほか政財界の多方面の方が参列し、葬儀においては、

菅義偉内閣官房長官、茂木友三郎キッコーマン名誉会長、橋下徹元大阪府知事、建築家安藤忠雄氏の4名が弔辞を述べ、

その他多数の著名人、ファンの方々が別れを惜しみました。

 

堺屋会長は、2003年6月にACPF会長に就任し、以来、当財団のために会員拡充はもとより、様々なアイディアを

提唱されました。

中でも、ACPFを世に知らしめるために、データでみる「安全な国 日本」発刊を提案し、2015年7月に初版、

2018年1月に改訂版を発行することができました。

その記者会見の実施日が、この訃報を掲載する1年前の2018年2月22日でした。

2020年4月の京都コングレスまでには、もう1回再改訂版を発行して世界の刑事司法関係者に日本の安全を発信しようと、

常々仰っていました。

また、僅か2か月前の2018年12月17日(月)には、お忙しい中、昭島まちづくり企業サミットで、基調講演とACPF活動の

プレゼンテーションをしてくださったばかりであり、突然の訃報に驚くばかりでした。

 

堺屋会長のご遺志を胸に刻んで活動していきますので、安らかにお眠りください。

ご冥福をお祈りします。

合掌

 

【ACPF関連記事】

1) アジア刑政通信No.57 p4~5「安全な国 日本」出版、日本記者クラブで記者会見

2) アジア刑政通信No.61 p2~3「素晴らしきわが保護司の制度」

3) データでみる「安全な国 日本」2018年版発刊!(1.22 当HPお知らせ)

4) 安全手帳の記者会見by堺屋太一ACPF会長(2.22実施、2018.3.9 当HPお知らせ)

5) 昭島まちづくり企業サミットにACPF参加(12.17実施 2019.2.5当HPお知らせ)堺屋会長基調講演掲載あり

 

OECD贈賄作業部会・第4期対日審査でACPFが意見表明(2019・1・31)

2019年1月31日、ACPFは経済協力開発機構(OECD)贈賄作業部会から要請を受け、パネル9「市民社会と

ジャーナリストからの視点」にNGOとして出席し(於外務省)、意見表明をしました。

ACPFからの出席者は、北田幹直副理事長、山下輝年事務局長ほか。

 

パネルは作業部会からの質問に出席者が答える形で行われましたが、質疑が行われた項目は次のような項目です。

 

● 外国公務員贈賄防止の実情、日本企業が抱えるリスク

● 市民社会・ジャーナリスト・民間分野とのかかわり

● 透明性と情報へのアクセス

● 内部通報者保護の制度と運用

● メディアの役割ほか

 

ACPFからは、会員企業からの支援実績を踏まえ、次のような発言を行いました(内容はOECD作業部会の

正式報告がなされるまで非公開のため、現時点では支障のない範囲で列挙します)。

 

● ACPFはUNAFEI研修と連携しており、主要な活動の一つに汚職防止がある。

海外参加者からは評価を得、人気がある。

● グローバルに展開している企業は腐敗防止プログラムを取り入れている。

● 国による刑事司法制度と運用に違いがあるので、その点を踏まえて評価する必要がある。

 

パネル参加者から実に多様な見地からの質問と意見表明がありました。当初の予定をオーバーして2時間近い

パネルを経て、事務局から、参加者に謝意が述べられ、「2019年6月作業部会の審議を経て掲示するので

見てください」との言葉があり、無事終了しました。

 

昭島まちづくり企業サミットにACPF参加(2018.12.17)

「昭島まちづくり企業サミット」が2018年12月17日(月)午後3時から、国連アジア極東犯罪防止研修所

(UNAFEI)国際会議室で、開催されました。

 

ACPFからは堺屋太一会長以下が出席し、基調講演(10分)のほか、財団紹介と企業関係者と街づくりに

関する意見を交換したのです。

昭島市の活性化を目指す臼井伸介昭島市長は、自他共に認める「UNAFEI(アジ研)ファン」です。

国際研修・セミナーの歓送会に参加してくださいます。

持ち前の明るいキャラクターで、「あきしまぁ、大好きぃ!」と大声で場を盛り上げ、海外の研修参加者を

魅了しております。

このような関係にあることから、UNAFEIもACPFも会場使用に協力し、一方で、この昭島まちづくり企業

サミットへの参加を要請され、堺屋会長の出席となった次第です。

 

【参加企業】

サミットの参加企業や概要は、昭島市のwebsiteをご参照ください。

会場には、昭島市長以下の幹部職員約30名、昭島市議会議員17名、多摩信用金庫、多摩大学、

昭島観光まちづくり協会など、多くの関係者が出席しました。

報道機関としては、読売新聞社、毎日新聞社、西多摩新聞社、FMラジオ立川から取材がなされていました。

 

【サミットの様子】

このサミットのモデレーターは、久恒啓一多摩大学副学長が務められました。

ご自身のブログもご参照ください。

 

 

合計12団体が組織と活動を紹介しつつ、昭島市を活性化する方策について意見を交わしました。

 

 

 

【堺屋太一会長の基調講演】

昭島市の依頼で、元経済企画庁長官としての経験から堺屋会長が「まちづくり」に関して基調講演を行いました。

 

 

江戸時代は「天下太平」、明治時代は「強い日本」、第二次世界大戦後は「豊かな日本」、今後はどんな日本を

目指すべきかという観点から講演し、参加者を魅了しました。

 

 

 

 

【最後に】

サミットで印象に残った発言は、フォスター電機株式会社代表取締役の「外国人労働者ではなく、海外人材という

表現を使いましょう。同じ人間として個々の能力に着目することが重要である」という発言でした。

サミット後の懇親会は、昭島市内のフォレスト・イン昭和館で開催され、昭島観光まちづくり協会の方々とも

お話ができ、早速、「安全な国 日本」改訂版を置いてくださることになり、実り多い会合となりました。

 

 

第2回敷田賞ヨランタ・レド女史の授賞式(2018.10.25)

「敷田賞」は、国際協力分野で貢献著しい方を讃えるために贈る賞です。その第1回受賞者は、

故アイリーン・メラップ女史でした(アジア刑政財団 59 号参照)

栄えある第2回敷田賞はヨランタ・レド女史に決定し、日本に招いて授賞式が2018年10月25日夕刻、

明治記念館で行われました。

 


【ヨランタ・レド女史の経歴

 

 ヨランタ・レド女史 

 

 [専攻] 刑法、人権法

 

 [経歴]

1979-2018 弁護士、ポーランド最高法曹評議会認定、地域連盟(ポーランド、トルン)能力試験最優秀賞

1996-1999  アジア刑政財団国連ジュネーブ(スイス)事務所常任駐在代表

1999-2002 アジア刑政財団カザフスタン、キルギス共和国、タジキスタン、トゥルクメニスタン、ウズベキスタン駐在代表

(ウズベキスタン、タシケント在)

1986-2018  国連麻薬委員会、国連犯罪防止刑事司法委員会のアジア刑政財団年代表(毎年)及び国連組織犯罪防止条約、

国連腐敗防止条約締約国会議のアジア刑政財団 代表(各回)

2002-2018  オーストリア精神障害受刑者に対するボランティア支援(オーストリア司法省名誉賞)

1986-2018   貿易法、逃亡犯罪人引渡、犯罪防止に関する科学的出版物の著者

 

 [言  語] ポーランド語;英語、ロシア語、ドイツ語(国連能力試験);スペイン語(実用レベル);中国語

 


 

【ウィーン駐在代表として貢献】

ACPFは1991年に国連NGOとして認定され、2000年には国連NGOとして総合諮問資格(トップカテゴリー)を

取得しましたが、この資格を維持するには、国欄関連の各種会議に出席して実績を示す必要があります。

しかし、日本から参加するのは容易ではなく、そこで地域駐在代表の協力が重要となるのです。

国際舞台では、国連関係の会議が開催されるたびに、参加出席することがプレゼンスを示すことになります。

経歴にあるとおり、ヨランタさんがまさにその役割を担ってくれるからこそ、ACPFが国連NGOの地位を

保つことができているのです。

 

【明治記念館で敷田賞授賞式】

東京みのる会のUNAFEI歓迎レセプションの冒頭で、主催者を代表して坪口隆監事の挨拶があり、例年と異なり、

ヨランタさん、敷田英子夫人ほかをお迎えして敷田賞の授賞式を行うことが紹介され、引き続いて、UNAFEI研修

参加者にお二人が紹介されました。

 

 

ヨランタさんの経歴と功績を紹介され、堀内国宏会長顧問から敷田賞の授与がなされました。

 

ヨランタさんの受賞挨拶は、日本語版 英語版で全文をお読みください。

 

敷田前理事長の使命感と功績を言祝ぎつつ、ACPFの在り方、2030年の持続可能な発展(SDGs)というゴールを

見据えて更なる国際貢献に邁進してきましょうという内容で、感銘を与えるものでした。

 

その受賞の言葉を受けて、敷田英子夫人が、英語で切々と、次のようなご挨拶をされました(要旨)。

「敷田はUNAFEI、研修生、ACPFをこよなく愛し、国連の犯罪防止刑事司法分野で貢献することを自らの使命と

考え、人生を捧げてきました。その様子を間近に見、敷田の妻で良かったと心の底から感謝しております。」

「ウィーン在住のときには、私たち夫婦はヨランタさんと親しくさせてもらい、そのヨランタさんが敷田賞を

受賞したということは、嬉しい限りです。」

 

「敷田は2017年9月に残念ながら他界しましたが、彼は私たちと共にあります。今このときも、敷田は、敷田の魂は、

ここ明治記念館に来て、私たちを見守っているに違いありません。皆様も、どうか自国の、地域の、

そして世界の犯罪防止と刑事司法の発展のために、ご尽力くださいませ。今宵は誠にありがとうございました」

 

挨拶が終わると、万雷の拍手、そして万感の思いを込めた拍手の渦となりました。

海外研修生数名は「素晴らしいスピーチだ。彼女はやはり刑事司法の国際舞台で活躍した方か?」と言うほど、

素晴らしい挨拶でした。

 

 

***<参考>*********************

 

【来日中の日程】

 

10月22日(月)  ヨランタさん来日(ACPF事業部長空港にて出迎え)

歓迎食事会(事務局長、事業部長)

10月23日(火)  京都国際会館視察(敷田英子夫人、安原典子様、総務部長、経理部長同行)

10月24日(水)  京都から東京へ移動、事業部長はUNAFEI研修参加者に説明

10月25日(木)  法務総合研究所長へ表敬訪問

17:45  明治記念館にて敷田賞授賞式

10月26日(金)  昭島UNAFEI所長表敬訪問

昭島市長表敬訪問、

昭島中央ロータリークラブ会長表敬訪問

10月27日(土)  東京都内へ(渋谷、明治神宮など)

 

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