アジア刑政財団(ACPF)とは
アジア刑政財団(ASIA CRIME PREVENTION FOUNDATION 略称「ACPF」)は、国際連合と日本政府との協定に基づいてアジアの刑事司法幹部職員の研修センターとして設立された「国連アジア極東犯罪防止研修所(略称=アジ研)」の事業を支援し、関連する諸活動を推進し、アジア及び世界の平和と繁栄に貢献することを目的として、1982年(昭和57年)2月に設立された財団法人です。
―犯罪なき繁栄を目指して―
これがアジア刑政財団(ASIA CRIME PREVENTION FOUNDATION 略称「ACPF」)のスローガンです。
犯罪ゼロの社会はあり得ませんが、その理想を胸に抱いて活動中です。国際連合(UN)の犯罪防止・刑事司法分野における国際協力活動を通し、国内外に貢献することで実現を目指しています。
ACPFの活動 3本柱
UNAFEI国際研修・セミナーの支援と協力
UNAFEIは、世界の途上国から毎回20名前後の参加者を招いて国際研修・セミナーを開催し、同時に関連情報の収集・分析・調査研究を実施しています。日本の警察・検察・裁判・矯正・保護等の職員も同僚として加わります。
特定のテーマについて、基本5週間にわたり、全寮制で「同じ釜の飯」を食 べながら、課題や改善策を互いに討議してレポートをまとめます。これにより広い視野を持つ人材の育成に寄与し、国や専門の違いを越えた強い絆を 育むことに貢献しているのです。
帰国後には、本国で重要な地位を担う参加者も相当数おり(最高裁長官、法務大臣、検事総長など)、このネットワークが海外協力団体の原動力です。
ACPFはこの国際研修・セミナーの充実化に協力しています。座学だけでは日本を理解できません。海外参加者の日本における見聞を広めるべく、ACP F支部の協力により、地方への招待を通じた刑事司法機関の視察や文化交流を実施しています。
また、国連NGOとして、途上国等の意見を集約して、国連の犯罪防止活動 等へ支援・協力・提言する役割も担います
講演会・セミナーの開催
国内の活動
UNAFEIには途上国の有望な刑事司法中堅幹部や、先進国の高名な専門家が客員教授として集まります。
犯罪防止・刑事司法に関して、各国の法制度に加え、実際の運用・現状など貴重な情報が得られます。
ACPFでは、UNAFEIと協力して講演会・セミナーを企画開催しています。特に2013年から経営法友会と連携し、UNAFEI客員教授等による講演会を東京で企画・実施し、企業参加者から好評を博しています。海外進出企業の参考にもなっています。
- 2013年
- 「英国贈収防止法の運用実態――日本企業の汚職腐敗防止対策」
講演者:英国重大経済犯罪庁(SFO)長官
- 2014年
- 「民事没収・刑事没収と司法取引・和解」
講演者:米国司法省検事
- 2015年
- 「米英中越の汚職防止法の制度と実情」
講演者:在北京日本大使館元法務アタッシェほか
- 2016年
- 「汚職撲滅の世界的潮流――香港と世界の経験」
講演者:香港反汚職独立委員会(ICAC)元副委員長
- 2017年
- 「シンガポールにおける効果的な汚職対策と日本企業へのアドバイス」
講演者:シンガポール汚職行為捜査局副部長
- 2018年
- 「汚職防止に向けた市民社会・企業との連携―香港の先進的経験―」
講演者:香港反汚職独立委員会・コミュニティ・リレーションズ部門専門家
- 2019年
- 「汚職防止に向けた企業への施策-香港の先進的経験―」
講演者:香港反独立委員会・香港企業倫理開発センター所長
海外の活動
ACPFの海外協力団体と共に、アジア進出中の日本企業のため、当該国の法制度・運用・動向等について、コンプライアンス関連のセミナーを開催しています。その良い例がACPFタイ及びACPFフィリピン主催のセミナーであり、それぞれの国の行政機関幹部を講師とする実務に役立つ情報を日本企業に提供しています。
■ タイセミナー
- 2013年
- 「タイにおけるビジネス活動――法制度・運用とその見通し」
- 2015年
- 「タイにおけるビジネス活動――効果的な労務管理のための方針とグッドプラクティスを探る」
- 2016年
- 「ASEAN経済共同体及び税制・関税に関する規制の変化が意味するもの」
- 2017年
- 「タイにおける投資政策の理解と効果的な人材管理の探求」
- 2018年
- 「タイ東部経済回廊によるタイの競争力」
- 2019年
- 「東部経済回廊とタイの法改革―新たな投資の機会」
国内外の刑事司法制度の実像を知るための活動
我が国では社会的弱者を狙った犯罪(振り込め詐欺、高齢者・児童の虐待、ストーカー殺人等)の対策が大きな問題です。しかし、国際的には「安全」な国であり、UNAFEI研修参加者も実体験し共通認識となっています。しかし、この「安全」についても、より具体的に考察して議論し、共有すべき事項は多々あります。
例えば次のようなものです。
- ■ どの程度「安全」か
- ■ 「安全」は変化しているか
- ■ 日本の刑事司法は「安全」をどう支えているか
- ■ 日本の刑事司法は制度についての国民・企業の理解はどうか
- ■ 刑事司法機関や国民が「安全」維持に果たすべき役割は何か
また、「治安」「汚職事件」の現状・対策等も、日本と多くの途上国と現状は大きく異なります。そこでACPFは2015年に手帳型統計集「安全な国日本」(頒価:500円)を発行。国際統計や経年変化の数字でビジュアル化し、日本が「いかに安全で安心で正確で清潔な国」かを示し、反響を呼んでいます。このように刑事司法に係る日本や世界の現状や対策について、市民や企業と共に考えることを、重要な活動の一つとしていきます。
2018年1月には「改訂版」を発行し、データを最新の2016年末に更新しています。
安全な国日本
(頒価:500円)
沿革
- 1982年2月
- アジア刑政財団成立
- 1989年
- 法人税法等に定める特定公益増進法人認定
- 1991年3月
- 国連経済社会理事会で国連NGOの認可
(国連での諮問的地位を認められた特別の国際的非政府組織)
- 2000年5月
- 総合諮問資格を有するNGOへ昇格
国連経済社会理事会に新たな検討事項を提案できる資格
- 2014年4月
- 公益財団法人認定
アクセス情報
- ■ 公益財団法人アジア刑政財団 本部・事務局
- 〒196-0035 東京都昭島市もくせいの杜2-1-18
- 国際法務総合センター アジ研・法総研棟2階
- TEL:042-543-7725
- FAX:042-543-7726
国内支部
- ■ 名古屋支部
- 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-10 名古屋丸の内ビル4階
- TEL:052-971-2113
- FAX:052-971-2130
- ■ 埼玉支部
- 〒338-0824 埼玉県さいたま市桜区上大久保1006-1 (有)ライフデザイン内
- TEL:048-840-4477
- FAX:048-840-4478
- ■ 札幌支部
- 〒060-0051 北海道札幌市中央区南一条西12丁目 新永ビル2階 レイズアップ法律事務所内
- TEL:011-281-5530
- FAX:011-281-5534
- ■ 横浜支部
- 〒231-0006 神奈川県横浜市中区南仲通3丁目35横浜エクセレントⅢ9階 川島法律事務所内
- TEL:045-662-2041
- FAX:045-662-5408
- ■ 福島支部
- アジア刑政財団福島支部事務(亀龍会取扱)
- TEL:03-3266-8021
- FAX:03-3266-8022
- ■ 本部支部亀龍会
- 〒162-0805 東京都新宿区矢来町94-6 亀岡会館内
- TEL:03-3266-8021
- FAX:03-3266-8022
- ■ 栃木支部
- 〒320-0833 栃木県宇都宮市不動前1-3-14 北関東綜合警備保障㈱内
- TEL:028-639-0300
- FAX:028-639-0397
- ■ 大阪支部
- 〒541-0044 大阪府大阪市中央区伏見町2-6-4 吉田一閑ビル4階 瀧賢太郎法律事務所内
- TEL:06-7223-8093
- FAX:06-7223-8093
- ■ 本部支部日本橋会
- 〒103-0004 東京都中央区東日本橋1-5-6 光陽ホールディングス㈱内
- TEL:03-5820-7600
- FAX:03-5820-7755
- ■ 本部支部期成会
- 〒274-0825 千葉県船橋市前原西2-5-2 狐崎麻男税理士事務所
- TEL:047-475-2511
- FAX:047-475-2512
- ■ 広島支部
- 〒730-0012 広島市中区上八丁堀8-20-201 冨村・林谷法律事務所内
- TEL:082-221-4488
- FAX:082-221-3900
海外支部